常駐菌は犬の皮膚を守る善玉菌でもあるのです。
犬の皮膚上には様々な細菌が住んでいます。常駐菌が無くなることは犬の皮膚本来の微生物の侵入を防ぐ機能の低下、常駐菌でのバリアー機能を失うことになるのです。犬の皮膚と強い共生関係にあるものを常駐菌と言います。表皮ブドウ球菌は犬の皮膚炎に悪影響をもたらす黄色ブドウ球菌の進入を防ぐバリアー機能の役割を担っているのです。
通常では犬に害をもたらさず,犬が必要としている為、善玉菌でもあるのです。宿主である犬と生態学的平衡状態を保持して行くことが出来ます。反面一時的な関係にある菌を暫定菌といいます。常駐菌も確実に生息する為に簡単に落ちたり,剥がれたりしないように皮膚フ表面に吸着し菌自体が防衛しています。しかし常駐菌は汗や皮脂を分解、変化させて臭気を発生させます。すべての菌が犬臭を発生させているわけではなく、臭気はおもに好気性のコリネバクテリウム菌が主犯と言われています。 好気性=酸素が存在する環境でしか生育出来ない
嫌気性=酸素があっては生きていけない
(皮膚内部の酸素が薄い部位で生育)
通性嫌気性=酸素が存在しなくても生育出来る
フケ用シャンプー
常駐菌を殺菌,又は滅菌する薬剤が配合されています。ジンクピリチオンやオクトプロリン、イオウなどがありますが、フケの原因とされる常駐菌P・オヴァールのみを殺菌又は滅菌します。犬の皮膚の角質層を溶かすことが知られています。
薬用シャンプー
酢酸クロルヘキシジン(動物病院)サリチル酸(イボ、魚の目除去)レゾルシン、イオウの配合された薬用シャンプーは角質溶解作用や減菌又は殺菌する為に配合されます。これらの殺菌剤は皮膚トラブルが起こった時の特殊なシャンプーであることを認識して下さい。連用は避けるべきです。カゼを引きやすいのでカゼ薬を連飲しているのと同じで菌に抵抗力のない体質になります。近年の温暖化で犬の皮膚病が多く必要に応じて使用しましょう。
白毛用シャンプー 白毛のコートを洗うと黄色に見えることがあります。わずかにメラニンが存在するのです。シャンプーに青色の色素を添加することによりより白く見せることが出来ます。反射率、錯視、錯覚で補色の関係を利用しています。又過酸化水素水などの酸化剤を添加することによりメラニンを脱色しますが著しく被毛を痛めることが知られています。 |
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